ストコフスキーでワーグナーを

ストコフスキーワーグナーを聴いている。BBC-Legendsから出ている(BBCL4088-2。今は廃盤? IMG-ArtistsのHPに載っていなかったけれど・・・?)、LSOとの『マイスタージンガー』(序曲とストコフスキー編の組曲。第3幕の序曲と弟子たちの踊り、マイスターたちの入場)、『神々の黄昏』(ジーグフリートのラインの旅、葬送行進曲、ブリュンヒルデの犠牲)、そしてNPOとの『リエンツィ』序曲を入れたもの。
ワーグナーは苦手意識がある(音楽的に苦手なのと、ドイツ語ができないのと)。なので、めったに聴かないけれど、ストコフスキーだから買ってきた(「真の」ワグネリアンには怒られるかも知れない)。
結論から言えば、買ってきてよかった。『リエンツィ』なんて、若いころのオペラで、今まで気にしたこともなかったけれど、若書き故の新鮮さ、とっつき易さがあって(LNに「チャイコフスキー的なところがある」とあった)、しかもそういうのを聴かせるのがストコフスキーは大変に上手なものだから、初めて心から楽しんだ。
マイスタージンガー』は、序曲ならばよく聴くけれど、全曲はまだ。上演は観にいきたいけれど、オペラは高いし、CD買うにしても、大曲だから聞きとおす時間があるかわからないし・・・という人に向けてストコフスキー組曲を作っている。いわば、いいとこどり。だから飽きない。演奏は立派だと思う。もっとも、聴き比べとかしていないし、比べられるほどワーグナーを聴いていないから、何とも言えないけれど。無理して盛り上げないのです、案外と。自然なこつを弁えて指揮をしているのだろうと思う。
『神々の黄昏』は初めて真剣に聴いた。「ラインの旅」とかだけ取り出してきて聴くのは反則だろうけれど、でも、仕方がないじゃない、まだ慣れていないんだもの、というので許してもらう。ストコフスキーの演奏は、これから全曲聴いてみようかな、という気を起させるものだった。「犠牲」のブリュンヒルデの歌が心に迫る。
もっとワーグナー、聴かなきゃ。実家に置いてきたクレンペラーの序曲集を持ってこようっと。『トリスタンとイゾルデ』全曲はあるんだけど、それは時間がない・・・。GWにでも聴けたらいいのだけれど。

Rienzi Ov/Meistersinger Ov & Ste/Gotterdamerung

Rienzi Ov/Meistersinger Ov & Ste/Gotterdamerung